サイディングボードの寿命
サイディングボード自体の寿命は、一般的に**「30年〜40年程度」**と言われています。
ただし、これは**「10年ごとの定期的なメンテナンス(塗り替え・シーリング補修)」を行っている場合**の耐用年数です。メンテナンスを一度もせずに放置した場合、20年前後でボードそのものが反ったり割れたりし、寿命(張り替えが必要な状態)を迎えてしまうことも珍しくありません。
サイディングの寿命について、詳しく解説します。
1 寿命を縮める「放置厳禁」のサイン
以下の症状が出ている場合は、ボードの寿命が近づいている、あるいは深刻なダメージを受けている可能性があります。
• 反り・浮き・剥がれ: ボードが水を吸って膨張・収縮を繰り返すと、形が歪みます。一度反ってしまうと塗装では直せず、張り替えが必要になります。
• 大きなひび割れ: 指の先が入るような深いヒビは、建物の構造体(柱など)を腐らせる原因になります。
• チョーキング: 壁を触ると手に白い粉がつく。これは表面の防水機能がゼロになった証拠です。
• シーリング(目地)の破断: ボード同士の間にあるゴム状のパーツが切れていると、そこから浸水してボードの端からボロボロになります。
2 「寿命」が来た時のリフォーム方法
サイディングが限界(寿命)を迎えた場合、以下の2つの工法が検討されます。
• 張り替え: 既存の壁を剥がし、新しいボードに交換します。内部の下地まで確認・補修できるため、家が最も長持ちしますが、費用は高めです。
• カバー工法(重ね張り): 今の壁の上に、新しい金属サイディングなどを重ねて張ります。廃材が出ないため費用を抑えられますが、家全体が少し重くなるデメリットがあります。
まとめ:長く持たせるコツ
サイディング自体の寿命は長いですが、**「表面の塗装(防水)」と「目地のゴム(シーリング)」の寿命はそれよりもずっと短い(約10年)**です。これらを10年おきに更新し続けることが、結果として40年以上持たせるための唯一の近道です。
もし現在、築15年以上で一度もメンテナンスをされていない場合は、塗装で済むのか、あるいは張り替えが必要な段階なのかを一度専門業者に診断してもらうことをお勧めします。






